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 工業用接着剤メーカ: パーマボンド社について
Permabond社について

I パーマボンド社

   パーマボンド社は、工業用接着剤メーカとして、3カ国を舞台とした40年の研究開発と製造の歴史を持っています。現在は、ヨーロッパとアジアのPermabond Engineering Adhesives Ltd およびアメリカのPermabondから、世界中の技術者にソリューションを提供しております。

  ヨーロッパの工場はISO 9001:2008の認証を受けております。社内の研究者グループと最先端の製造設備により、接着剤の開発・設計および製造を進めております。研究室においては、市場を睨んだ最先端の接着剤開発に加えて、特定用途向け特殊接着材料の作製も行っています。


I パーマボンド社の起源

  パーマボンド社の起源は1960年代初頭のイギリスに遡ります。その当時の機械は、ボルトとナットで作るほかありませんでした。 装置の振動により頻発する不良のため、装置を仕上げるためには留め具による固定が必要でした。Borden Chemicals社(イギリス)の化学者達は、これを好機と捕らえて、2つの金属表面の間に充填して、その隙間の酸素が無くなると硬いプラスチックに固まる材料、つまり嫌気性接着剤を開発しました。見込み通りこの接着剤は製造現場で大いに受け入れられ、事業は急速に成長しました。

  この成長に着目したAvdel社は、すぐさまBorden Chemical社からこの事業を買収しました。その後この事業は成長し続けたため、彼らはHampshireにある鉄道の街で有名なEastleighのWoodside Roadにある大きな工場へ移転しました。工業用途の接着剤やシール剤が登場し始めたた当時でさえ、その成功は明らかでした。その後Avdel社は大きな研究開発投資を行い、ねじ込みパイプやその継ぎ手のシール、軸受けや圧入部品の固定、インプレースガスケットに用いる多くの嫌気性硬化製品を生み出しました。 


I パーマボンド誕生

  一方で、アメリカのフロリダでは3人の宝石商達が、偶然にもシアノアクリレート接着剤で真珠を宝石に付けられることを発見しました。そこで彼らはPearl Chemicalと言う会社を作り、この用途のためにシアノアクリレート接着剤を販売しました。その3人のオーナーのうちの1人が、シアノアクリレート1滴だけで、農業用トラクタをクレーンでつり上げることを思いつきました。その絵は初期のシアノアクリレート接着剤のパッケージに使われました。

  National Starch & Chemical社は、ロックタイト社に競合するために接着剤市場へ参入するタイミングをみており、Pearl Chemical社のシアノアクリレート事業を買う好機を得、さらにAvdel社の嫌気性接着剤事業も買収しました。

  パッケージ工場が1976年 New JerseyのEnglwwoodに開設され、1977年にはFloridaにあった製造ラインがNew JerseyのBridgewaterへ移されました。このとき、嫌気性接着剤とシアノアクリレート接着剤の製造のために大規模な設備投資が行われました。

  アメリカとイギリスにあった嫌気性接着剤とシアノアクリレート接着剤の事業が1978年に統合された時にパーマボンドと言う社名が選ばれました。新たなシアノアクリレート技術をEastman社から買収することで、パーマボンドは宝石や機械補修だけでなく自動車、電気、医療そして航空市場へ参入を果たしました。

パーマボンドの化学者達によりシアノアクリレート系接着剤で、超高速な金属用接着剤や低臭気接着剤など多くの画期的な製品が次々と開発されました。この時期には高靱性シアノアクリレートPermabond737が発表されました。他にも画期的製品GaseaIR(ガス配管の漏れ止めに用いられる嫌気性シール剤)があります。さらに新しい接着技術が新たな用途を開拓してきました。例えば1979年にはエポキシ接着剤が、1980年には2液型アクリル接着剤が、1994年にはUV硬化接着剤が市場投入されています。.
I パーマボンドの転機

  1996年に化学界の巨人ICIがNational Starch & ChemicalとともにPermabondの事業を引き継ぎました。巨大会社の常ですが、経営陣が変わると、他の化学会社と同様にパーマボンドのブランド名や保有する製品技術自体も剥奪されることになります。

このような状況の中、'70年代初頭以来続いてきた構造用接着剤技術を含めたパーマボンドの事業は、2003年にGrossiファミリーに買われました。この買収では、新たな投資や技術、製造規模という付加価値が、新しい経営陣からの新鮮な息吹とともにパーマボンドにもたらされました。


  社長のDr. Attilio Grossiは接着剤事業に30年以上の経験を持ち、同時に熟練の科学者でもあり、接着剤技術の最前線でパーマボンド製品の商品性を絶やさないように陣頭指揮を執りつづけました。高いレベルの研究開発要員をアメリカとイギリスに配置し、主力開発拠点をイタリアに置いています。彼らの革新技術を探求する情熱は新製品開発の流れを絶やすことはありません。

  新たな開発製品には、新しいアクリル系構造接着剤、高温嫌気性接着剤、シアノアクリレート系接着剤、そして新しいハイブリッド型エポキシ接着剤が含まれます。ハイブリッド型はエポキシの強度にアクリル系の硬化速度と靱性を兼ね備えたものです。


  これからのパーマボンド、それは強力な代理店ネットワークを通したサービスの拡大、そして世界クラスの専門技術とサービスの継続的な提供、そしてこれを世界規模で集中して推し進めることです。
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